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【コラム01】日本女子プロゴルフ2004年シーズンを振り返る

 2004年12月03日

 かつて、これほどまでメディアが殺到したことがあるだろうか。
 賞金女王争いが最終戦までもつれ込み、不動裕里の5年連続の達成か、はたまた、超新星、宮里藍がプロスポーツ界で初の10代獲得賞金1億 円突破の余勢で一気、賞金女王になるかとメディア注目の中、額面通りのデットヒートで、多いに盛り上がりをみせ、来シーズンへの興味を続行する意味で、最高の形(不動裕里の優勝で5年連続賞金女王達成)で終わり、しかも過去最高の視聴率11.9%をも記録した。これは前週のあのタイガー・ウッズが優勝した男子トーナメント、カシオワールドの2.9%を大きく上回るというお化け的数字である。

 思えば、宮里藍は去年アマチュアでかつ最年少で優勝し即プロ転向した高校生が、本格参戦の今年どこまでやれるか注目されてシーズンが始まった。私 の予想では、確かにスウィングは一流、勝負強さもある。しかしプロの世界はそんなに甘くない、毎週毎週は優勝に絡めない。2勝すれば御の字と思っていた が、開幕戦の地元沖縄のダイキンオーキットでぶっちぎりの優勝でポテンシャルを発揮し、その後トップ10をほとんどはずさず(出場試合27中11位以下は4試合) 、年間5勝を数えたのだ。

 一方、女王 不動裕里も2戦目の再春館レディースで念願の地元熊本で優勝し、その直後師匠の清元門下を卒業し心配されたが、出場試合の23試合中10位以下は3試合のみで優勝に絡みながら、 年間7勝(メジャー2勝含む)を挙げた。

 また、その他のキャリア2年目の若手、シード2年目の北田瑠衣が3勝で賞金ランク3位、茂木広美が2勝で賞金ランク15位、馬場ゆかりが1勝で賞金ランク22位と急成長を見せた。そして前半不振だった古閑美保(去年賞金ランク3位に躍進した同世代の若手)も後半、 1勝と宮里藍との名勝負と言われたゴルフ中継なし(関東地区)のマスターズレディースの2位で多いに盛り上げた(賞金ランク9位)。

 ベテランはというと、こちらも健在で、木村敏美も1勝、2位3回の安定した成績で賞金ランク4位、肥後かおりが日本女子プロを制し、キャリアグランドスラムを達成し賞金ランク5位、不動を倒す1番手と見られてる藤井かすみも2勝で賞金ランク11、服部道子も勝負強さを発揮し1勝で賞金ランク11位、 に入った。あとアメリカ帰りの福島晃子もはやばやと2勝をあげランク10位と実力を出した。ただし、40歳以上のベテランはこれといって活躍は見られなかった。

 初優勝組も多彩で、前述の若手3人と中堅7年目の川崎充津子、大塚有理子、山岸陽子、ベテラン14年目の斉藤裕子といったサプライズ(大塚こそここ4年賞金シード保持(最高30位)しているが、川崎は2回賞金シード(去年の45位が最高)の無名、山岸は賞金シード獲得なし最高81位の全くの無名、斉藤は10年前3年間シード保持したものそれ以降賞金0が2回と落ち込んでいた)な優勝も目立った。

 宮里藍と同年代のライバル横峯さくらが登場し、こちらも出場3試合であっさり賞金シードをとり、アマチュアの諸見里しのぶ、宮里美香と予備軍は次から次へと登場しそうである。

 こういった、状況でほくほく顔をしていそうなのが、樋口久子会長だろう。しかし、女子プロゴルフの時代の移り変わりは激しい、宮里藍は既に来年の 海外挑戦を発表し、人気美人プロの村口史子は引退を発表した。男子では50歳以上のシニアゴルフが盛況になりつつある中、女子プロの寿命は(結婚、出産のハンデはある にせよ)何故か短い。ここの問題を解決しない限り、あっというまに女子プロゴルフのブームは去ってしまうのではないだろうか。
 不動裕里のコメント「今、起こっているブームを何とか定着させたい」がすべてを物語っている。

(了)


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